後継者を決める前に、承継方法を比較します。
事業承継は、親族へ渡す方法だけではありません。役員・従業員への承継、第三者へのM&A、事業の一部譲渡などを、経営者の希望、後継者の資金、従業員、取引先、経営者保証、準備期間から比較します。

承継・廃業を含む4つの選択肢を比較
| 承継方法 | 主な利点 | 早めに確認する課題 |
|---|---|---|
| 親族内承継 | 経営理念や家族の意向を共有しやすい | 本人の意思・能力、株式集約、相続、資金、家族間調整 |
| 役員・従業員承継 | 事業と組織を理解する人材へ引き継げる | 株式取得資金、個人保証、経営権、他社員との関係 |
| 第三者承継・M&A | 候補者の範囲を広げ、雇用や取引継続を条件化できる | 秘密保持、企業価値、候補先選定、情報開示、条件交渉 |
| 廃業・事業整理 | 不採算事業や負担を整理できる場合がある | 従業員・取引先対応、資産処分、契約、税務、保証・借入 |
事業承継はいつから準備するか
5年以上前
候補者の有無、経営者の希望、株主構成、保証、会社の強みと弱みを把握し、承継方法を比較します。
2~3年前
後継候補の育成、権限移譲、株式・資金計画、契約・許認可、組織体制、企業価値向上を進めます。
1年前~実行時
最終条件、関係者への説明、契約、許認可、金融機関、代表者保証、引継ぎ日程を具体化します。
実際の必要期間は会社の状況によって異なります。後継者が決まっていない場合でも、株主・借入・契約・許認可を早めに整理すると選択肢を残しやすくなります。
横浜の中小企業で確認したい承継資産
- 人材:現場責任者、有資格者、営業担当、採用圏、通勤圏
- 取引:地元顧客、紹介関係、金融機関、元請・下請関係、更新契約
- 拠点:港湾・工業地域のヤードや工場、駅前店舗、賃貸借、設備
- 制度:許認可、指定、加算、経審、届出、補助金、認証
- 無形資産:屋号、ブランド、地域での評判、ノウハウ、データ、知的財産
第三者承継・M&Aを選ぶ場合の流れ
- 譲渡理由、希望時期、残したい条件、経営者の関与方針を整理
- 秘密保持方法と社名を開示する基準を決定
- 財務・顧客・人材・契約・許認可・保証を確認
- 社名非開示の概要で候補先の関心を確認
- トップ面談、基本合意、デューデリジェンス、最終契約
- 従業員・取引先・金融機関への説明と経営引継ぎ
譲渡条件だけでなく、承継後に誰が何を担うかを決めることが、事業の継続性を高めます。
公的支援と民間支援を使い分ける
横浜市、IDEC横浜、神奈川県事業承継・引継ぎ支援センターなどには、公的な相談・支援制度があります。横浜市の2026年8月12日更新情報では、IDEC横浜による専門家相談は無料で、訪問相談にも対応すると案内されています。利用条件や受付状況は変わる可能性があるため、申込み前に横浜市の最新案内を確認してください。当センターは株式会社M&A Doが運営する民間M&A相談窓口であり、行政機関や公的センターではありません。相談目的に応じて公的窓口も比較してください。
承継に伴う株式・事業用資産の取得や事業承継計画の実行資金を検討する場合は、横浜市の「事業承継資金」と「事業承継資金(経営者保証不要特別)」も確認します。対象となる承継類型、資金使途、必要な認定、保証条件は申込内容によって異なり、融資や保証の利用可否は審査で決まります。利用できることを前提に契約日や資金決済日を確定せず、取扱金融機関や支援機関へ早めに相談してください。
承継方法を幅広く相談
公的窓口では親族内、従業員、第三者承継を含む相談や支援制度の案内を受けられます。
M&A候補先と条件を検討
民間支援では候補先探索、企業概要、条件交渉、進行管理等を契約内容に応じて支援します。
専門判断
法務、税務、会計、労務、許認可は、案件を担当する各専門家へ確認します。
よくある質問
後継者が決まっていなくても相談できますか。
相談できます。親族・役員・従業員候補の有無と、第三者承継を含む選択肢を並べて検討します。
従業員承継とM&Aを同時に検討できますか。
できます。候補者の意思、資金、保証、経営能力、株主構成を確認し、複数案を比較します。
代表者保証は必ず解除されますか。
自動的に解除されるものではありません。金融機関や契約条件によるため、最終契約だけでなく金融機関との手続も含めて確認が必要です。
公的な確認先
制度や支援内容は更新されるため、利用時点で各公式ページをご確認ください。
承継方法を決める前の相談でも構いません。
希望時期、後継候補、雇用、取引先、保証、株主構成を確認し、次に整理する事項をご案内します。
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